国公立大学志願者数に関して
こんにちは！
宇部高校専門塾の黎明会予備校 受験コンサルタントの坂根です。
宇部高生の皆さん、こんにちは！
先週から国公立大学の合格発表が続々と全国各地でされていますが、皆さんの先輩たちの結果も気になりますね。山口大学や山口県立大学の合格発表も出ました。９日に関しては旧帝大など、１０日は東大京大の合格発表があります。宇部高生の健闘を心から願っております。
合格発表はまだ出そろってはいませんが、国公立大の大学別志願者数に関してはまとまったデータが取れたので、まずは学部別ではなく、大学別で今年どこが人気でどこが不人気だったのかまとめてみたいと思います。
地区ごとではどうか？
宇部高生の合格実績を見る限り、毎年全国各地に合格者を輩出されているので、地区ごとに今年の動向を見ると来年度以降の出願の参考になるかもしれません。あくまで前年比なので、数ではなく、増加率減少率のデータになります。長くなるので、本日は北海道、東北、関東甲信越までを取り上げます。
【北海道地区】
〇増加
１位 公立千歳科学技術大学（前年比１８１％）
２位 小樽商科大学（前年比１１０％）
３位 北海道教育大学（前年比１０３％）
- 減少
１位 室蘭工業大学（前年比５１％）
２位 名寄市立大学（前年比６８％）
３位 公立はこだて未来大学（前年比８３％）
※考察
□地区合計でも志願者は９２％と落ち込んでいる
□室蘭工業大学は２０２０年度の倍率が高かったせいか前期受験で敬遠された可能性あり
□北海道大学も前年比９３％と落ち込んだ。道外出身者の受験減少があったのではないか
【東北地区】
〇増加
１位 福島県立医科大学（前年比２２２％）
２位 山形県立米沢栄養大学（前年比１９５％）
３位 山形県立保健医療大学（前年比１３２％）
- 減少
１位 秋田県立大学（前年比６７％）
２位 弘前大学（前年比７１％）
３位 宮城教育大学、会津大学（前年比８９％）
※考察
□福島県立医科大学の志願者数の増加は募集人員を増やしたことも影響しているだろう
□医学科、保健学科、健康栄養学科など、医療、栄養学に興味を持った学生が増えていることが窺える。青森県立保健大学も前年比増
□東北大学は前年比１０３％と堅調な人気。ただ、弘前大、岩手大、秋田大、山形大は軒並み前年比１００％未満。難関大志願者の安定のニーズを象徴している
【関東地区】
〇増加
１位 東京農工大学（前年比１２３％）
２位 横浜市立大学、群馬県立県民健康科学大学（前年比１１０％）
４位 埼玉県立大学（前年比１０９％）
５位 千葉大学（前年比１０５％）
- 減少
１位 横浜国立大学（前年比６６％）
２位 前橋工科大学（前年比６９％）
３位 高崎経済大学（前年比７５％）
４位 茨城県立医療大学（前年比８３％）
５位 宇都宮大学、東京学芸大学（前年比８６％）
※考察
□以前ブログでも少し取り上げた東京農工大学が関東増加率１位。農学部の生物生産学科以外全学科前年比増加。横浜国立大学の個別学力検査試験撤退により、安全策を取り、農工大に人が流れた可能性もあるが、この大学の堅実な人気が窺える
□横浜市立大学も横浜国立大学の影響はあるかもしれないが、国際商、データサイエンスの増加が目立つ。大学の場所もほどよく都会から離れた場所にあるのがコロナ禍の中人気を集めたのかもしれない
□埼玉県立大学は、看護や理学療法など学べる大学。医療系の強さが窺える。また、キャンパスが越谷市にあり、埼玉県人気が窺える
□千葉大学も前年比増。文系学部の多くは前年比減なので、単純に横浜国立大学の影響が一番あったのかもしれない。
□高崎経済大学も前橋工科大学も減少した理由は、前年の倍率が高かった反動ではなかろうか
□一橋大学が前年比１０３％だったのに対し、東大と東工大はわずかに１００％満たなかった。高大接続、共通テストの初年度ということもあり、浪人生の減少がこの結果に繋がったと言えよう
【甲信越地区】
〇増加
１位 長野大学（前年比１４１％）
２位 山梨県立大学（前年比１３２％）
※他増加なし
- 減少
１位 新潟県立看護大学、公立諏訪東京理科大学（前年比５０％）
３位 長野県看護大学（前年比６７％）
※考察
□信州大学が個別学力検査一部の学部で撤退したのにも関わらず志望者１００％なのが特徴的。逆に新潟大学や、山梨大学は志願者減。来年は狙い目だろう
□新潟大学は教育学部、歯学部、創生学部において減少が見られるが、他の学部はそんなに変わらない。前年倍率が３倍以上の学部は下げている傾向にある
□看護人気が全国的に上がっているが、この地区に関してはそうは言えない結果になった。他の地域に流れたのかもしれない
□長野大学の社会福祉学部が大幅増。この学部は福祉、心理、教育と様々な分野が学べて、様々な資格取得にチャレンジできるのが高評価だった可能性が高い
終わりに
いかがだったでしょうか。
全体が減っていたとはいえ、学部学科で見ると増えていたりもするので、全体の減少率で何か傾向を把握するのは難しいです。ただ、来年の倍率を考える際に、この大学別志願者数は少なからず参考にできます。昨年増えているところは減り、減っているところは増える、など予測が立てられたりするからです。まだ関東甲信越までしか見ていませんが、一橋大学や千葉大学、東京農工大学、東大も前年比より下がりましたが堅調な人気があります。いつの時代も人気国立大学は倍率の変動は少ないと考えた方がよいのかもしれません。明日は東海地区から西に向かいます。また別の機会に細かく学部学科別にも見ていきたいですね。
本日は以上です。
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